香りの世界を、本を開くように伝える貼り箱
この事例は、香水のために製作した三面構成のブック式貼り箱です。表紙を開くと、一方には製品のストーリー、もう一方にはボトルが現れます。
グラフィックデザインはお客様からご支給いただきました。BOX TAILORは、その世界観を受け止める構造と製品の収まり、取り出しやすさを考えました。香りごとの個性を見せながら、手に取った後の動作まで整えるパッケージです。

構造設計|三面からなるブック式で、物語と製品を並べる
本を開くような構造にすることで、読む面と製品を見る面を同時に見せられます。説明を別の紙として取り出す前に、箱を開いた場面で香りの背景に触れられる設計です。
表紙、背、内側の収容部の位置を整え、お客様のグラフィックが自然に立ち上がる形を目指しました。貼り箱の構造と特徴も、形の選び方を考える手がかりになります。

デザインとの関係|香りの違いと、シリーズの統一感
香りごとに異なる図柄や色を持ちながら、並べたときには同じシリーズと分かる。そのグラフィックの意図を損なわないように、箱の輪郭と製品の見える位置を整えています。
印刷面だけで完結させず、店頭で並んだとき、表紙を開いたときにもデザインが伝わることを重視しました。構造は、グラフィックを支える役割を担っています。

中材設計|収まりと取り出しやすさを両立する
製品を嵌め込む部分は、ゆるすぎず、きつすぎない収まりを目指して調整しました。見た目の整い方だけでなく、実際に製品を収めたときの手応えを確認しながら検討しています。
固定を強めるほど取り出しにくくなる場合があるため、引き出し用のリボンを加えました。飾りとしてのリボンではなく、使用する方が製品を取り出す動作を助けるための部材です。

開封体験|閉じたときの感覚まで整える
蓋の裏側には天板を加えています。閉じたときに頼りなく感じさせず、きちんと収まる感覚をつくるための工夫です。
開く、製品を見る、取り出す、閉じる。箱に触れる一連の動作を確認することで、目に見えるグラフィックと手に伝わる感覚を合わせています。
対話を重ねて、デザインの納まりを探る
このパッケージは、お客様のご要望と製品の収まりを確かめながら、やり取りを重ねて形にしました。製品の固定、リボンの使いやすさ、蓋を閉じたときの感覚は、図面だけでなく実物で検討する要素です。
同じ考え方は、製品のストーリーと現物を一緒に見せたいコスメや小物のパッケージにも応用できます。その際は、商品寸法や取り出す動作に合わせて中材を設計し直します。
制作事例の仕様
- 用途:香水パッケージ
- 構造:三面からなるブック式貼り箱
- グラフィックデザイン:お客様からご支給
- 中材:製品の収まりを確認しながら調整
- 取り出し補助:引き出し用リボン
- 蓋:裏側に天板を追加
- 設計の特徴:ストーリーと製品を同時に見せ、開閉の感覚まで整える
箱の構造から、商品の伝え方を考える
BOX TAILORでは、商品の形や贈る場面に合わせて、外装・中材・開封の流れを一緒に考えます。検討中の商品や伝えたい印象があれば、パッケージのご相談へお寄せください。製作までの進め方はオーダーの流れでご案内しています。
関連する制作事例
ボトルとの対面までを設計した貼り箱は、別の用途から開封の流れを考えた事例です。