深い紺から銀の光へ|縦型ブック式のお酒用貼り箱
この事例は、深い紺色の外装とシルバーの内装を組み合わせた、一本用のブック式貼り箱です。表紙を開く動きに合わせて、暗い色の面から明るい内側へと印象が切り替わります。
素材選びの起点にしたのは、酒が生まれた場所に流れる空気と時間。表面の色だけでなく、内装の光やサテンのやわらかさまでつなぎ、ボトルと対面する場面を整えました。

素材設計|紺色の奥行きに、商品の背景を重ねる
外装には、いくつもの色が重なりながら深い紺へ変化するような表情の貼り紙を選びました。単調な一色に見せず、光の当たり方で面の表情を感じられる仕立てです。
この選択は、製品が生まれた背景から着想を得ています。ロゴや柄だけに説明を任せず、箱に触れる前から素材そのものが印象を伝えることを意図しました。

構造設計|表紙を開く動きで、視線を内側へ導く
本の表紙のように開くブック式は、蓋を取り外さずに中身へアクセスする構造です。この箱では縦長の面を使い、閉じた姿では一本のボトルを覆い、開いた姿では内装とボトルを一緒に見せています。
外と内に大きな明度差をつけることで、表紙を持ち上げたとき、視線が自然にシルバーの面へ移ります。開け方と配色を合わせて考えることで、色の切り替わりが開封体験の一部になります。

色の設計|シルバーで、澄んだ空気感を表現する
内側のシルバーで表現したかったのは、酒造りの蔵や樽、静かに重なる歳月を思わせる澄んだ空気感です。金属的な華やかさだけを求めず、紺色の外装との対比によって、箱を開いたときの印象をつくっています。
同じシルバーでも、面積や組み合わせる色によって見え方は変わります。企画時の考え方は、箱の色が与える印象とデザインでも紹介しています。
中材設計|銀色の紙からサテンへ、印象をつなぐ
ボトルを包む中材には、内装と同系色のシルバーサテン布を採用しました。貼り紙の面で受ける光と、布のひだで受ける光を重ね、同じ色の中に質感の違いをつくっています。
硬さのある箱とやわらかな布を組み合わせることで、ボトルを大切に収めた姿が伝わります。中材は固定のためだけでなく、商品の背景となる面としても設計する要素です。詳しくはお酒の箱に合わせた中材の選び方をご覧ください。

この事例から広がるパッケージの考え方
商品の背景を色と素材に置き換えることは、熟成や産地、造り手の考えを伝えたいギフトにも応用できます。例えば、外装で静けさを示し、内装で澄んだ光を感じさせるなど、開ける前後の印象を一続きで設計する方法です。
応用する際は、先に豪華な材料を決めるのではなく、受け取る方に何を感じてほしいかを整理します。その上で、紙・布・ボトルの色や光沢を実物で組み合わせて確かめます。
制作事例の仕様
- 用途:お酒のボトル一本用パッケージ
- 構造:縦長のブック式貼り箱
- 外装:奥行きのある表情を持つ紺色の貼り紙
- 内装:シルバーの貼り紙
- 中材:シルバーサテン布を用いた瓶台紙
- 設計の特徴:外装と内装の色の対比、紙から布へつながる質感の設計
箱の構造から、商品の伝え方を考える
BOX TAILORでは、商品の形や贈る場面に合わせて、外装・中材・開封の流れを一緒に考えます。検討中の商品や伝えたい印象があれば、パッケージのご相談へお寄せください。製作までの進め方はオーダーの流れでご案内しています。
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