白を選ぶ理由は、「目立たせる」ためではありません。
お酒が持つ“清さ”や“静けさ”を損なわずに引き出すための設計です。
本事例では、色を足すのではなく、
構造・質感・形状によって世界観を整えることを重視しています。

・八角形の貼り箱構造(縁起・格式を表現)
・縦型インロー式(印籠式)による安定した納まり
・ヌバック調の紙素材によるマットな白
・装飾を極限まで削ぎ落としたミニマル設計
高級酒パッケージにおいて、
“派手さではなく静けさで魅せる”構成です。
今回の設計テーマは、
・お酒の「神聖さ」「清さ」を表現したい
・過度な装飾は避けたい
・海外市場でも通用するミニマルな高級感
というものでした。
一般的な高級パッケージでは、
箔押し・濃色・装飾による“足し算”が多くなります。
しかし今回は逆に、
“削ぎ落とす設計”が求めました。
この貼り箱は、色ではなく“構造”で価値を表現しています。

まず、八角形。
末広がりを意味し、縁起と品格を同時に持たせる形状です。
円でも四角でもない“中間の形”が、
静かな特別感を生みます。
さらに、縦型インロー式構造。
ボトルをまっすぐ収めることで、
佇まいに“柱のような安定感”が生まれます。
これは単なる収納ではなく、
「整える」ための設計です。
使用している紙は、ヌバック調のマットな白。

光沢のある白ではなく、
光をやわらかく吸収する質感を選ぶことで、
・落ち着き
・静けさ
・上質感
を同時に表現しています。
透明感のある酒との相性も良く、
開封前から世界観を壊しません。
高級パッケージは、
必ずしも装飾量で決まるものではありません。
・色を足さない
・装飾を増やさない
・形と質感を整える
この3点が揃うことで、
ブランドの思想がより強く伝わります。
貼り箱は「包むもの」ではなく、
ブランドの価値を整える設計要素です。
貼り箱(リジッドボックス)は、
・ギフト用途での高級感演出
・ブランドストーリーの表現
・開封体験の設計
において重要な役割を持ちます。
特に日本酒・ウイスキーなどの高級酒では、
“箱も含めて商品価値”として認識されるため、
設計段階からの検討が不可欠です。
BOX TAILORでは、
・酒類に特化した貼り箱設計
・ブランドコンセプトに沿った構造提案
を行っています。
「高級感を出したい」ではなく、
“どういう価値を伝えたいか”から設計します。